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【1月24日付社説】東京五輪まで半年/参加意識高め成功に導こう - 福島民友

 東京五輪は7月24日の開幕まで半年となった。一人でも多くの県民が五輪への参加意識を持つよう機運を高めていくことが大切だ。

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故から10年目となる本県には、開幕前から国内外の目が注がれる。聖火台に点火される聖火は3月26日に、Jヴィレッジ(楢葉町、広野町)からリレーが始まる。福島市のあづま球場で行われる野球、ソフトボール競技のうち、ソフトボールは開会式に先立つ7月22、23日に行われる。

 あづま球場への観客の輸送体制は、大会組織委員会や県などでつくる県輸送連絡調整会議が準備を進めている。自家用車で訪れる観客については、3カ所の臨時駐車場を設けバスで会場に向かう「パーク&バスライド」で対応する。

 球場までのスムーズな交通を確保するためには、ルート周辺の企業の協力は不可欠だ。県には時差出勤や在宅勤務などを呼び掛け、渋滞が起きることのないよう万全を期してもらいたい。

 五輪に身近に関わるのが観光や交通の案内を担うシティキャストと呼ばれるボランティアだ。10代を含め2281人が五輪の理念などを学ぶ研修を終え開幕までに個別の研修に入る。五輪期間中、競技会場や福島駅周辺、パブリックビューイングなどが楽しめる「ライブサイト」会場で活動する。

 国内外から本県を訪れた観客、観光客らが最初に接する県民がボランティアというケースは多いだろう。気持ちよく観戦しイベントを楽しんでもらえるよう、一人一人が本県を代表する「親善大使」の意識でもてなしてほしい。

 五輪参加国・地域の選手らと交流を図るホストタウンは、県内では8市町村が10カ国を受け入れる。震災の復興支援で被災3県を対象に設けられた「復興『ありがとう』ホストタウン」には10市町村が登録している。

 たとえば、ペルーのホストタウンの大玉村は村内の飲食店や宿泊施設でのペルー料理の提供や、選手らと子どもたちとの交流などを検討している。一過性に終わらせることなく、五輪閉幕後も息の長い交流につながる取り組みに工夫を凝らすことが必要だろう。

 橋本聖子五輪相は、元日付本紙の新春座談会で、本県から聖火リレーがスタートし、大会全体の開幕戦となるソフトボールが行われることなどに触れ、「福島の復興の発信につながる」と語っている。世界中からの支援に感謝し、本県の現状と魅力を伝える「復興五輪」の理念を置き去りにせず具現化していくことが重要だ。

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January 24, 2020 at 07:31AM
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