作家出久根達郎さんが20歳を迎えたのは1964年、前回の東京五輪・パラリンピックの年のことだった。東京の古書店で働いた青春時代を描いた自伝的小説「二十歳のあとさき」の後書きに、五輪のことが出てくる
▼東京は至る所で工事が進められ、ほこりっぽくて騒音が絶えなかった。五輪直前に一斉に静かになり快晴の開会式当日を迎えた。「東京はすっかり装いを変えた。新しい東京の誕生と同時に、私は大人に脱皮した」と、出久根さんは書いている
▼今年は2度目の東京五輪・パラが開催される。あすの成人の日を前に県内ではきょう、秋田、男鹿、由利本荘、にかほの4市で成人式が開かれる。記念すべき年に成人となる若者たちがうらやましい気がする
▼何十年たっても、テレビなどで五輪・パラの映像が流れる度に、成人式をはじめ青春の記憶がよみがえるだろう。「あのときはこうだった」と、子どもや孫に語り聞かせる日がくるかもしれない。幸運な巡り合わせと言える
▼出久根さんの作中では、古書店で働く同年代の若者たちが集まっては仕事のことやさまざまな話題を語り合う。失敗も含め一緒に経験を重ねながら成長していく。時代は違うが、自分が学生だった頃も仲間との関係はこんな感じだったと思い当たるところがあって、作中の若者たちがいとおしくなる
▼きょう成人式に出る若者たちも、友人たちと過ごす時間を大切にしてほしい。その経験や交友が一生の宝物となるに違いない。
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January 12, 2020 at 07:16AM
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北斗星(1月12日付) - 秋田魁新報
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