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【4月29日付社説】こどもの読書週間/本の魅力伝え習慣化図ろう - 福島民友

 「こどもの読書週間」が始まった。来月12日まで子どもに本や雑誌に親しむことを勧め、読書の習慣化を目指す運動だ。

 大型連休に入った。普段より本に触れる時間を確保できるが、新型コロナウイルスの感染拡大により学校の図書館や公立図書館の大半は休館している。新たな1冊と出合う機会は限られる中、家庭や地域で薦めたい本を融通するなどして、子どもたちに本の魅力や読書の楽しさを伝えてほしい。

 県内の子どもは年齢が上がるにつれ、読書数が減る傾向にある。県教委の昨年度の調査で、1カ月の平均読書冊数は小学生11・2冊、中学生2・6冊、高校生1・7冊となった。本より雑誌やマンガを好み、部活動や塾で読書に充てる時間が少なくなることが要因だ。

 一方で小学生の読書量は増えている。1カ月の平均読書冊数は2004年度の第1回調査で4・2冊だったが、朝の一斉読書などが各校に浸透したことを背景に15年間で約3倍になった。中学、高校も読書を促す活動を取り入れ、小学校で身に付いた読書の習慣を継続させることが求められる。

 子どもが本への関心を高め、本と触れ合う時間を増やす上で、学校司書が担う役割は大きい。本を手にした方法として、小学生の7割近くが「学校の図書館を利用」と答えた。お薦めの本を紹介したり、授業に役立つ資料を提供したりする学校司書は、子どもと本をつなぐ懸け橋といえる。

 しかし県教委によると、公立の小中学校の学校司書の配置は7~8割にとどまる。また大半が非常勤で、複数の学校を掛け持ち、勤務日や時間は限られる。県教委は2月策定の読書活動推進計画で24年度に司書を全校配置する目標を立てた。常勤職員を増やし、読書習慣の定着が期待できる小中学生に読書の楽しさをきめ細かに伝えられる態勢を整えてほしい。

 読書は言葉を学び、知識を深め、表現力や想像力を磨くことができる。明治大教授で教育学者の斎藤孝さんは自著「読書する人だけがたどり着ける場所」(SB新書)で「読書によって人生観、人間観を深め、想像力を豊かにし、人格を大きくしていくことができる」と訴える。若いときに出合った本の数々は、人生の礎になる。

 最近、同じ本を家族で一緒に読み、感想を語り合う「家読(うちどく)」がコミュニケーションを深める手段として注目されている。著作権が切れた名著を電子書籍で無料公開する出版社もある。外出が自粛されているからこそ、活字の中に広がる世界を楽しみたい。

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April 29, 2020 at 06:30AM
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