げっそりとやせて、小さな目がゴムまりのように飛び出している。2頭は、背中でもたれあい、芸を始めた。後ろ足で立ち、前足を折り曲げて上げ、鼻を高々と宙へ伸ばして万歳をした。
絵本『かわいそうなぞう』(金の星社)は、東京の上野動物園で実際にあった話が基になっている。戦争さなかの1943年、空襲でおりが壊れ、逃げ出したら大変、と都は猛獣の処分を命じた。対象はクマやライオン、ゾウ
毒入りの餌を食べなかった3頭のゾウは、飢え死にさせることになった。1日がたち10日がたち、おなかがすいて仕方なかったのだろう。飼育員の姿を見ると、餌をねだって、しきりに芸をしたそうだ。
やがて、そんな元気もなくなり、うつろな目で空を見詰めるばかり。飲まず食わずで1カ月ほど。最後まで頑張っていたトンキーも力尽きた。万歳の芸の格好をしたままで。
新型コロナで閉鎖中の、ドイツの複数の動物園が経営難に陥り、餌代にも困っているという。最悪の場合は殺処分もあり得る、と園長ら。非常時、犠牲になるのは、いつももの言わぬものからだ。弱いものからだ。
21日付本紙「読者の手紙」にいい言葉があった。ウイルスとの戦いは人対人の戦争とは違う。<全人類みんな味方。支え合いましょう。助け合いましょう>。忘れないで。天国のトンキーも言う。
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April 22, 2020 at 03:02AM
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鳴潮 4月22日付 - 徳島新聞
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