新型コロナウイルスの感染拡大を受け中止が相次いでいる芸術・文化活動を巡り、フリーランスのアーティストらを対象に実施したコンサルティング会社のアンケートに、8割以上が「収入が低下した」と回答したことが15日分かった。

調査は「ケイスリー」(東京)が3~10日にかけインターネットを通じ実施し、3357人が回答。半数以上が音楽関係者で、フリーと個人事業主が6割を超えた。

「困っていること」として全体の8割以上が「収入の低下」を挙げ、約6割が4月の1週目までに数十万円の損失を被っていた。行政の金銭的支援策については9割以上が「不十分」と答えた。

15日はアーティストが記者会見。内外で活躍する劇作家の市原佐都子さんは「無収入となり困っている」と窮状を明かし、振り付け家の梅田宏明さんは「持続的支援が必要だ」と訴えた。

日本文化政策学会理事長の藤井慎太郎早稲田大教授は「自粛の出口が見えない。さらなる支援策を講じる必要がある」と指摘した。(共同)