日新小学校（秋田市）の校歌は「春のうしおの におう丘」という歌詞で始まる。雄物川河口の南側に立地し、日本海に近い同小の春の情景を１番で歌い、以下４番まで各季節を詠み込んでいる。県内には他にも同様の構成の校歌を持つ学校がある
▼４月に入学式や始業式があって学年が始まるのが前提の歌詞。四季の移ろいに、子どもが成長するさまを重ねている。中には将軍野中（同）のように四季を総括する５番がある例も
▼新型コロナウイルス感染症への対応で３月以降、休校が長引いた中、学習時間の不足を解消する奥の手として注目されたのが、入学・始業を９月に移すアイデア。実現すれば、先の校歌も秋の歌詞から始めることになるのかと気になった
▼９月入学制の導入には賛否両論がある。学校現場がコロナ禍への対応に追われている最中に大きな制度改革を行うことの是非が焦点になった。家庭の負担増や社会の混乱への懸念も指摘されており、来年の導入は見送られる方向だ
▼県内の小、中、高校などは先月再開されたばかり。授業の遅れを着実に取り戻すため、夏休みを短縮する対応を取る学校が多い。暑い盛りの授業は午前で切り上げたり、エアコンのある施設に移動したりと熱中症対策も欠かせない
▼せっかく軌道に乗り始めた学校生活。子どもたちが落ち着いて勉学に励むことができる環境を守りたい。新型コロナ流行を再燃させないよう、社会全体が心を一つにして立ち向かわなくては。
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June 01, 2020 at 07:04AM
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北斗星（６月１日付） - 秋田魁新報
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