ナウマン象は数万年前、気候変動のあおりを受けて、すみかとしていた本州から北海道に渡ったとみられる。津軽海峡を泳いでいったというから驚きだ
▼推測の根拠は、北海道で２２年前に見つかった動物の歯。当初は道内に生息していたマンモスのものとみられていたが、形や骨の年代を詳しく調べたところ、３万５千年前ごろのナウマン象のものであると分かったという（化石研究会編「化石から生命の謎を解く」）
▼新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため閉館していたいわき市アンモナイトセンターが２カ月ぶりに再開館し、化石発掘体験が人気を集めている。家族連れや愛好者などが化石の埋まった地層を削って、アンモナイトや、サメの歯が埋まっていないか探している
▼発掘の面白さは、埋もれた宝物を探し出す喜びと、遠い昔の生物を通じて、新たな発見や驚きが得られることだろう。近年の研究では、化石の分析により、恐竜が骨の感染症にかかることがあったと判明している
▼翻って現代では、政府が新型コロナ専門家会議の議事録を残していなかったことが明らかになった。何万年か先、誰かがこの会議を調べても宝物は埋まっておらず、がっかりするに違いない。
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June 09, 2020 at 06:55AM
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【６月９日付編集日記】化石：編集日記：福島民友新聞社 みんゆうNet - 福島民友
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