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【7月22日付社説】ごみの排出量/生活を見直し減量進めよう - 福島民友

 県民1人が2018年度に出したごみの量は全国平均より100グラム以上多い、1日当たり1029グラムに上った。環境省のまとめによると、3年連続で全国ワースト3位だ。

 ごみが増えれば、焼却により、地球温暖化の原因となる二酸化炭素の排出が多くなる。焼却施設、最終処分場への負荷がかかり、施設の維持や整備の費用もかさむ。本県はごみ排出量が多い上、現在稼働している最終処分場の残り容量も少ない。ごみ減量は急務だ。

 県は、本年度の1人当たりのごみの排出量を935グラムとすることを目標としている。排出量は2010年まで全国平均と同程度だったが、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故を機に増加した。被災地などの片付けで一般ごみとして出されるものが多かったとみられる。ただ現在も排出量は高止まりしており、目標の達成は難しい状況となっている。

 県はごみが減らない原因の調査に着手し、中核市などからの聞き取りを進めている。原因を突き止め、有効な対策を講じていくことが重要だ。

 ごみの削減には、各家庭の取り組みが欠かせない。福島市は燃えるごみのうち、生ごみの占める割合が5割弱に上るとの調査結果を受けて、生ごみから堆肥を作る段ボール製の容器を組み立てる講習会をきのうから始めた。

 同市ではこのほか、燃えるごみの1割超を草や木の枝が占めている。同市は落ち葉などを集めてすぐ捨てるのではなく、乾燥させてから収集に出すように呼び掛けている。水分を減らすことにより、ごみの重さが減る。

 本県は古紙やプラスチックなどのリサイクル率も全国ワースト2位の12・9%で、全国平均の19・9%を大きく下回っている。家庭のごみを軽量化したり、スーパーなどで行われている古紙やペットボトルなどのリサイクル収集に持ち込んだりするのを習慣化していく必要がある。

 買い物する時に1週間の献立を考えて食材を選んだり、洗剤などは容器に詰め替えるタイプを選んだりすることでもごみを減らすことができる。料理をする際に野菜くずでスープを作ることも有効な削減策となる。

 県が展開する食べ残しゼロ運動には飲食店や宿泊施設など約440施設が協力している。食べきることができる量を注文することや、持ち帰ることで、会食などの料理を残さないことも大切だ。

 自らの生活を少し見直し、ごみの削減につなげていきたい。

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July 22, 2020 at 05:41AM
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