徳川家康らを祭る東京の上野東照宮には、諸大名が奉納した巨大な灯籠が並ぶ。その陰に隠れるように立つ小さな碑がある。「広島・長崎の火」だ。中央にはハトをかたどったオブジェがあり、その中で核兵器廃絶を願うともしびが燃え続ける
▼碑のすぐ脇には２代秋田藩主・佐竹義隆が寄進した青銅製の灯籠がある。上野を訪ねた際は碑と灯籠の歴史に思いをはせ、両方に手を合わせる
▼ともしびは原爆投下後の残り火から採られた。広島で兵役に就いていた福岡県出身の故山本達雄さんが叔父の家の廃虚から故郷に持ち帰り、「形見の火」「恨みの火」として２０年以上保存。それが「平和の火」となって各地に広まった。上野では３０年前、長崎の原爆瓦を使っておこした火と合わせて点火された
▼多くの命を奪った原爆投下から７５年。被爆者の平均年齢は８３歳超。今も苦しむ人が大勢いる。碑に刻まれた「核兵器をなくし永遠に平和を誓う」という言葉は人類共通の願いであるはずだ
▼北朝鮮の指導者は先ごろ、核兵器保有を強調し「国家の安全は永遠に保証される」とうそぶいた。中国は核ミサイル攻撃に対し瞬時に核兵器で反撃する技術を備えたとも言われる。核の脅威が高まり、非核化が遠のく現実に言葉を失う
▼山本さんが守った火は長い歳月を経て長崎の火と一つになり、反戦反核のシンボルになった。きょうは長崎の原爆の日。平和の火に改めて祈り、誓いたい。「恨みの火」は二度と生み出しませんと。
"日付" - Google ニュース
August 09, 2020 at 07:12AM
https://ift.tt/3kyTezZ
北斗星（８月９日付） - 秋田魁新報
"日付" - Google ニュース
https://ift.tt/377vQTs
Shoes Man Tutorial
Pos News Update
Meme Update
Korean Entertainment News
Japan News Update
Bagikan Berita Ini
0 Response to "北斗星（８月９日付） - 秋田魁新報"
Post a Comment