Search

【9月15日付社説】自民党総裁に菅氏/適材適所が最初の試金石だ - 福島民友

 安倍晋三首相の辞意表明に伴う自民党総裁選で、菅義偉官房長官が新総裁に選ばれた。16日の臨時国会で首相に就任することが確実となった。

 新型コロナウイルスの収束が見通せず、経済の落ち込みは深刻な状態となっている。少子高齢化に対応した社会保障も大きな課題だ。外交に目を向ければ、米中の覇権争いは激しさを増している。北朝鮮による拉致問題は解決の糸口が見えておらず、日韓関係はかつてないほど冷え込んでいる。

 課題は多岐にわたる。長期政権を支えた手腕を発揮して難題と向き合ってほしい。

 菅氏は総裁選出後、「安倍首相の取り組みを継承し、進めていかなければならない。国民のために働く内閣をつくる」とした上で、行政の縦割りや既得権益を打ち破り、規制改革を進めると強調した。総裁選を通じては、新型コロナの状況に応じて追加の経済対策を行う考えを示してきた。

 新型コロナの感染防止と経済の両立、働き方の変化に対応できる地方活性化などは、実情に即したきめ細やかな対応が不可欠だ。いかに実効性のある施策に結び付けていくかが問われる。

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故からの復興は、安倍政権が継続して取り組んできた課題の一つだ。長期政権により、本県の復興が継続的に行われたことで、復興支援道路の整備などインフラの整備が速いペースで進んだ。一方で、風評被害の解消や、避難区域への帰還は進んでいない。

 菅氏は12日の討論会で、避難者について「帰りたいと思う人が帰れるようにしたい」と述べたが、政策面からの言及はなかった。首相就任後、速やかに復興への具体的な考えを示すべきだ。

 第1原発の放射性物質トリチウムを含む処理水の保管タンクは、2年後には満杯となる。処理水の処分は、菅氏が任期の早い時期に決断しなければならない課題であることは強調しておきたい。

 今後の焦点は、新首相就任後の組閣と党内人事、来年10月の任期満了を控え、いつ衆院を解散し、総選挙に踏み切るのかに移る。

 菅氏が7割の票を獲得できたのは、党内最大の細田派など5派閥が早くから支持を鮮明にしたのが大きかった。菅氏は派閥の要望を受け入れないとしているが、各派のポストを求める動きが出てくることが予想される。派閥の意向に左右されず、適材適所の人員配置と政権運営を実行できるかが、菅氏の指導力、調整力を測る最初の試金石となる。

Let's block ads! (Why?)



"日付" - Google ニュース
September 15, 2020 at 06:43AM
https://ift.tt/2RtWDCJ

【9月15日付社説】自民党総裁に菅氏/適材適所が最初の試金石だ - 福島民友
"日付" - Google ニュース
https://ift.tt/377vQTs
Shoes Man Tutorial
Pos News Update
Meme Update
Korean Entertainment News
Japan News Update

Bagikan Berita Ini

0 Response to "【9月15日付社説】自民党総裁に菅氏/適材適所が最初の試金石だ - 福島民友"

Post a Comment

Powered by Blogger.