劇作家の寺山修司は死期が迫ったある日、大学時代の親友でテレビドラマの脚本家、山田太一さんの家を訪ねた。「もう長くないんだ」とはにかんだような笑みを浮かべ、君の本棚を見せてくれとせがんだ
▼寺山は棚を一つ一つ丁寧にたどりながら、あの人の哲学書は読んだか、この本はどうだった―と問うた。一緒に過ごしていた若い頃の本を発見すると、「懐かしいね」と高い声を上げた
▼並んでいる背表紙さえ眺めれば、疎遠だった間の友の歩みが手に取るように分かると思ったのだろう。たしかに人の本棚を見ると、並んだ本にあの人らしいと感じたり、意外な本があって驚いたりすることがある
▼逆に見られる方の思いを想像してみると、頭の中をのぞかれるようで何とも気恥ずかしい。人に薦められた本を読まずに並べておけば、「こんな本が好きなのか」と知らぬ間にあきれられることもあり得る。誰かを家に招く時は注意がいる
▼新内閣の顔ぶれが決まった。本棚になぞらえれば、前任者が残していった本が半数を超える１１冊、うち８冊は置く場所も一緒。まったく新しい本は５冊だ。書店のお薦めは聞かないと言っていたが、実際はどうだったか。少し気になるところだ。
"日付" - Google ニュース
September 17, 2020 at 06:42AM
https://ift.tt/3kmm2uo
【９月17日付編集日記】組閣：編集日記：福島民友新聞社 みんゆうNet - 福島民友
"日付" - Google ニュース
https://ift.tt/377vQTs
Shoes Man Tutorial
Pos News Update
Meme Update
Korean Entertainment News
Japan News Update
Bagikan Berita Ini
0 Response to "【９月17日付編集日記】組閣：編集日記：福島民友新聞社 みんゆうNet - 福島民友"
Post a Comment