優勝しか見てないんで、ヨロシク! DeNA三浦大輔新監督(46)が17日、横浜市内のホテルで就任会見を行った。2年契約で推定年俸7000万円。背番号は現役時代から背負う「18」から「81」に変更となった。大洋時代から横浜一筋の「ハマの番長」は、日刊スポーツのインタビューに応じ、23年ぶりのリーグ制覇への意気込みを、力強く示した。
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代名詞のリーゼントで決めた「ハマの番長」が、今季最大の誤算といえる守護神・山崎の不調にビシッと切り込んだ。
「今までで一番悪かった年だと思う。これをどう捉えるか、どれだけ自分が変われるか。どう考えても今のままじゃダメなわけですし。やっぱり何かを変えないといけない。それは周りから変えられるんじゃなくて、自分から変わろうとして、変わっていかないといけない。まだまだ今のままじゃ、しんどい思いをするなと。だからポジションを空けて待つということはしない。もう1度、自分を見つめ直して、変わって、はい上がっていくしかない。もちろん協力しますけど、本人の覚悟がどれだけあるか」
現役時代にともにプレーし、投手コーチとしても接してきた愛弟子に、奮起を求めてゲキを飛ばす。今季途中から守護神を務めた三嶋と、競わせる構えだ。
「三嶋は結果を出しましたから。ポジションが選手を育てる、ではないけど、佐野が4番に入って、あれだけレベルアップした。三嶋も抑えになって、あれだけ結果を残した。そこを(山崎)康晃がどう感じて、どう行動に移すか」
日本一の栄光も低迷期も知る新監督。投手として通算172勝も、それを上回る184敗を喫してきたからこそ、言った。
「その試合をどう戦うか、『どう負けるか』。来年から143試合に戻りますし、優勝するチームでも60敗近くする。その負け方、勝ち方。(負け方も)やっぱり意味のあるものにしないといけない」
かつてのチームは負けに慣れ、「横浜大洋銀行」とも揶揄(やゆ)されたが、ここ5年で3度のAクラス入り。再び暗黒時代に戻すわけにはいかない。嫌というほど味わった敗戦だが、全てを糧とする。
「勝つためにどう負けるかは必要かなと。どう生かしていくかだと思うんですよね。決して無駄にしないようにしなくてはいけない」
2軍監督としての1年は、そのための学びと同時に、自問自答の日々だった。
「やっぱり投手としてやってきたので、最初は分からないことだらけでしたけど、コーチに助けてもらいながらやってこれた。『あれで良かったのか?』と帰りの車の中で自問自答した。あっちの方が良かったか、サインを出さない方が良かったか、と」
“指揮を執る”ことの覚悟を重ね、コミュニケーションと雰囲気作りの重要性を、あらためて認識した。就任会見で掲げたテーマは「結束」だった。
「シーズンに入るまでの準備がすごく大事。コーチとのコミュニケーション、スコアラーともそう。同じような価値観、共通認識を持てるように。ベンチの雰囲気をしっかり保ってやっていきたい。それが自分らしいと思っているので1年間、貫いていきたい」
選手には競争と奮起、ベンチには連携と融和を求める。目指す目標は1つ。
「優勝です。2年契約でやらせてもらいますが、やはり、その年が勝負。2021年、どうやって優勝するかしか頭にないですね」
ハマの番長の下、新生DeNAが、セ界制覇への航海に出る。【鈴木正章】
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