「大手コンビニの一部店舗が元日休業する」。そんなニュースを耳にして「あれっ」と思った。耳になじんでいるのは「元日営業」で、「元日休業」という言葉が珍しかったからだ
▼初売りは２日というのが、本県では長年の商習慣だった。それが崩れたのは１９９０年代半ば。全国展開する大型店が次々に元日営業を始め、やがては広く小売業界に定着した。派手な初売りこそなかったものの、実際にはコンビニが先行し、休まずに営業していた
▼先陣を切っていたはずのコンビニが実証実験とはいえ、今度は元日を休みにするとは時代の変化に驚かされる。その結果を基に将来の正月営業の在り方を決めるという。一方では普段の２４時間営業を見直す動きもある。人手不足が深刻化する中、人材を確保するため職場環境の改善を迫られているのだ
▼県内のスーパーでも元日休業の動きが広がっている。中には２日と合わせて連休にする店もある。年末の繁忙期を乗り切った従業員にリフレッシュしてもらうと同時に、休みが取れる職場をアピールしたい狙いがあるという
▼たとえ正月であっても、休まれると生活に支障が出る施設がある。スーパーがその一つという消費者もいるだろう。だが、かつてのように必要な品物は年末に買い求めておけば、問題ないように思える
▼元日休業への回帰は消費者の生活スタイルに再度、変化を促すのかもしれない。元日ぐらい外出しないで、のんびりと家で過ごすのも悪くない。
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December 20, 2019 at 07:10AM
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北斗星（１２月２０日付） - 秋田魁新報
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