「人は城 人は石垣 人は堀」という言葉は、戦国武将の武田信玄のものとして知られている。地域を守る城などの重要な施設になぞらえ、人材を大事にすることの重要性を示している
▼武田家の事跡などをまとめた書物の「甲陽軍鑑」が原典とされ、そこでは「情けは味方 仇（あだ）は敵なり」と続き、信玄が詠んだ和歌として伝わる。例えの一つからも、多くの武将を率い、織田信長や上杉謙信と渡り合った器の大きさが感じられる
▼ＪＲいわき駅北側にある磐城平城本丸跡地に、突如として城が現れた。とは言っても、地元のまちづくり団体が設けた高さ約１３メートルの城形の巨大看板「一夜城」のことだ。往事の城がある風景を再現したもので、２月末まで設置しライトアップも行っている
▼「一夜城」が現れたのは２度目だ。初回は２０１６年、いわき市制５０周年を記念して設置され、住民から大きな反響があった。今回は、磐城平藩主として幕末に活躍した安藤信正の生誕２００年記念イベントとして前回の城を再登板させた
▼城下町の歴史を思い起こし、まちづくりにつなげようとするアイデアだ。企画した人、城を見て郷土への思いを新たにした人。どちらも地域を守る大事な宝となる。
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January 13, 2020 at 06:35AM
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【１月13日付編集日記】いわきの一夜城 - 福島民友
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