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【2月16日付社説】円谷英二没後50年/「特撮の神様」業績を後世に - 福島民友

 今年は、「ゴジラ」や「ウルトラマン」の生みの親として知られる円谷英二氏(須賀川市出身)の没後50年に当たる。「特撮の神様」と呼ばれ、映像作品を通じて多くの人に夢を与えた業績を改めて顕彰する契機としたい。

 円谷は1901年、須賀川市の商家に生まれた。子どもの頃からの夢である飛行機乗りになろうと上京するが、縁あって映画カメラマンの道を歩み出す。撮影の技術を磨いていた円谷は、33年公開の米映画「キングコング」を見て衝撃を受け、合成技術などの特撮を駆使した怪獣映画を創ることへの意欲を燃やすことになった。

 円谷の思いは、54年公開の「ゴジラ」で実を結ぶ。精巧なミニチュアや世界初の着ぐるみを使った迫力ある映像が評価され、世界的なヒットとなった。その後は「特技監督」として映画史上に残る多くの名作を生み出した。テレビ向けの特撮作品では、監修した「ウルトラマン」などの番組が国民的な人気を集めた。後進の育成にも尽力し、70年に68歳で永眠した。

 須賀川市に昨年1月、「円谷英二ミュージアム」が開所した。多彩な展示物をそろえ、円谷の人生や作品が作られた背景などを学ぶことができる。同ミュージアムを訪れるなどして、本県が誇る世界的な映画人の生涯や特撮の魅力に理解を深めてはどうだろうか。

 須賀川市は、ウルトラマンの故郷「M78星雲光の国」と姉妹都市を締結し、市街地にウルトラマンの像を建てるなどして地域振興を進めてきた。同市が行った調査によれば、ファンの来訪などによる経済効果は約29億円と推計されている。また、県内の全域を舞台として、県などが2016年度から実施している「ウルトラマンARスタンプラリー」も好評だ。

 円谷が残したウルトラマンなどの作品は今もなお幅広い層に愛され、本県に人の流れを呼び込む原動力の一つとなっている。節目の年に「特撮の神様」の古里としての取り組みを積極的に発信し、本県の地域づくりと観光誘客に弾みをつけていくことが重要だ。

 世界をリードした日本の特撮だが、関係する資料は海外に流出したり、未整理のまま保管されたりしているのが現状という。このため、須賀川市は市内に「須賀川特撮アーカイブセンター」を設け、資料の収集と保護に取り組む。

 新年度中の開所を目指す同センターは、特撮の歴史を後世に継承していく上で重要な役割を果たすことが見込まれる。特撮を文化として位置付け、守り育てていく拠点となることを期待したい。

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February 16, 2020 at 06:18AM
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