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鳴潮 2月16日付|鳴潮|徳島新聞 - 徳島新聞

 「阿摂航路」という響きは懐かしい。阿波と摂津を結ぶ客船航路で、摂津は大阪・兵庫の一部を指す。少し後の世代には「阪神航路」の方が通りがいいか。明治に始まり、平成の初期まで1世紀余り。ヒトとモノを輸送する動脈だった

 戦後の引き揚げで使った家族がいる。高度成長期には昼夜を問わず利用した会社社長がいる。集団就職では大勢の「金の卵」を運んだ。新婚旅行の足としても。修学旅行には欠かせない手段だった

 船中の思い出を一つや二つ語れる県民は、多いに違いない。明石海峡大橋の開通によって廃止に追い込まれてから、20年。航路が復活する見通しになった

 県が実験的に再開する事業を、新年度予算案に盛り込んだ。結ぶ先は関西空港と、5年後の万博会場となる大阪・夢州。主なターゲットは訪日外国人客で、東京五輪・パラリンピックも視野に入れているようだ

 かつての高速船の時刻表を参考にすれば、関空までは1時間半。高速バスは3時間ほどかかるから、所要時間は十分アピール要素となる。大鳴門橋や渦潮を眺める経路も検討しているとか。柔軟な発想で付加価値を高めてもらいたい

 20年である。航路を新鮮に捉える県民もいるだろう。思わぬ層に利用が広がるかもしれない。新たにどんな思い出をつむぐか、期待が募る阿摂航路の第2幕である。

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February 16, 2020 at 03:00AM
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