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北斗星(6月11日付) - 秋田魁新報

 その日の出来事を手帳に書き込む。日記は三日坊主の繰り返しで結局、手帳に落ち着いた。書き忘れの日も多い。日記は毎日書かねばならない。それが負担になるようだ

▼同じ日々の記録でも作家の日記は興味深い。高見順が鎌倉で書いた終戦翌日の日記を見る。「黒い灰が空に舞っている。紙を焼いているにちがいない」。国の機密文書などが焼かれていたらしい。戦争犯罪人として処罰されるのを恐れた指導者らが証拠を隠滅させた。日記には時代を捉える強靱(きょうじん)な精神が脈打つ

▼公文書は自分たちの物、好きに処分していい。指導者らのこの「常識」が焼却に走らせた。その前から普通のように廃棄されていたと研究者は指摘する。かつての県庁食糧費問題では全庁でニセ公文書作りへと暴走。職員同士の飲食などに税金を使った事実を隠すためだった

▼こちらの方はきちんとした公文書を作らないという話だ。先月までの新型コロナウイルス対策専門家会議で作成されたのは議事概要のみ。これでは発言者名も詳細な発言内容も分からない

▼批判を受けて政府は発言者名だけは付けると言い出した。対策を巡る政府、専門家の見解はどうだったのか。一言一句を正確に記した議事録がなければ十分な検証ができない

▼「過去に目を閉ざす者は現在にも盲目となる」という言葉がドイツの政治家にある。「過去」としっかり向き合うためには議事録が欠かせない。未作成のままでは「現在」を正しく見ることも難しい。

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June 11, 2020 at 07:41AM
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