今季のサイ・ヤング賞が11日(日本時間12日)発表され、ア・リーグの最終候補3人に入っていたツインズ前田健太投手(32)は2位票18、92ポイントの2位で受賞はならなかった。

今季はリーグ4位の6勝(1敗)、同5位の防御率2・70、同7位の80奪三振をマーク。同賞では自身初のファイナリスト入りとなった。日本人では、カブスのダルビッシュがレンジャーズに所属していた13年に得票2位となったのがこれまでの最上位だった。

受賞はインディアンスの右腕シェーン・ビーバー(25)で、1位票30の満票、計210ポイント。今季はリーグ最多の8勝(1敗)、同1位の防御率1・63、同最多の122奪三振と3冠に輝いており、発表前から本命視されていた。

発表は米テレビ局MLBネットワークの番組内で発表され、ファイナリスト3人がリモート出演するのが慣例だが、前田とブルージェイズ柳賢振(33)は出演しなかった。

◆過去の日本選手の得票 サイ・ヤング賞の票を獲得した日本投手はこれまで7人。その中でも複数シーズンで票を得たのは野茂とダルビッシュのみ。最高位は最多奪三振を記録した13年のダルビッシュの2位だが、両リーグ最多21勝を挙げた1位のシャーザーとは110点差も付けられた。この年は岩隈が3位、上原が7位と日本選手3人がランクインした。

◆選出方法 MVP、サイ・ヤング賞、新人王、最優秀監督賞の各賞は全米野球記者協会(BBWAA)所属記者の投票によって決まる。原則、30球団の各本拠地から2人ずつ投票者として選ばれ、所属するリーグの賞に投票する。投票は公式戦終了後に行われるためポストシーズンの成績は影響しない。MVPは10位、サイ・ヤング賞は5位、新人王と監督賞は3位まで投票し、順位に応じてポイントが加算される。MVPは1位14点、2~10位は9~1点。サイ・ヤング賞は1位7点、2~5位は4~1点。新人王と監督賞は1位5点、2位3点、3位1点。12年から各記者の投票内容が公開制になった。