これが現実なのだ。日本時間の11月18日早朝に行なわれたメキシコとのテストマッチで、日本は0対2の敗戦を喫した。
前半は悪くなかっただろう。
立ち上がりこそ相手の圧力に苦しんだが、4-2-3-1の立ち位置から攻撃のリズムを生み出していた。12分にはトップ下から右サイドへ流れていた鎌田大地が、左サイドの原口元気にミドルパスを通す。ドリブルで持ち込んだ原口はペナルティエリア外から右足を振り抜き、GKオチョアを襲う一撃を浴びせた。
15分には相手守備陣を崩し切る。柴崎岳が原口に縦パスを通し、ボールは1トップの鈴木武蔵にわたる。ペナルティエリア内正面からのシュートは、間合いを詰めたオチョアにブロックされた。セカンドボールに反応した伊東純也の右足シュートも阻まれた。
相手を脅かすことはできても得点できない
W杯で4大会連続メンバー入りしている相手GKの好守にあっても、試合の流れは手放さなかった。パナマ戦の3-4-2-1からシステムが変更され、先発も9人入れ替わっているが、4-2-3-1は森保一監督のもとでベースとなってきたものだ。3バックではなく5バック気味になり、後ろに重たくなることもあったパナマ戦に比べて、チーム全体のバランスも整っていた。
28分にはコンビネーションによる崩しが見られた。きっかけを作ったのは、ダブルボランチの一角を担う遠藤航だ。鈴木に縦パスを刺し込むと、トップ下の鎌田がサポートして右サイドへ。伊東がクロスを供給し、鈴木、鎌田、原口、それに左サイドバックの中山雄太がペナルティエリア内に詰めていった。シュートには持ち込めなかったものの、チームとしての狙いが共有されたシーンだった。
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