厳しい寒波の到来で県内各地に雪が降り、今冬一番の冷え込みとなった。比較的暖かい日が続いていたためか、寒さが身に染みる。１２月も半ばとなり、年賀はがきの受け付けが今日始まる
▼２０年ほど前に電子メールの年賀状をもらった。年末に届き、新年になると開封できる仕組み。抽選で景品が当たるお年玉付きで、メールを開くとイラストの竜が現れて口から火を噴いた。２１世紀はメール年賀状の時代になると思ったものだ
▼ところが、いま手にしているのは相変わらずの年賀はがき。年末を前に「早く書かないと」と思いながら、ぐずぐずと着手できないところまで何も変わっていない
▼近年は高齢を理由に年賀状を「卒業」する人も増えている。年賀状終活と呼ぶらしい。若い世代は会員制交流サイト（ＳＮＳ）などで新年のあいさつを済ませるのが一般的という。かくして年賀はがきの出番は減る一方だ
▼新型コロナウイルス感染が拡大する今年はどうか。年賀状には遠方に暮らす知人と消息を伝え合うという役割もある。たとえ近くに住んでいても、なかなか会えない人がいるというのがコロナ禍の世の中だ。そう思えば年賀状の果たす役割は例年以上に大きいといえよう
▼国内の１日当たりの新規感染者数が先日３千人を超えた。年末年始の帰省客への影響が懸念される。コロナで会えず、仕方なく年賀状で消息を伝え合うのでは寂し過ぎる。最優先課題への対応が後手後手に見える政治が残念でならない。
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December 15, 2020 at 07:39AM
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北斗星（１２月１５日付） - 秋田魁新報
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