少子化による公立校の統合再編は避けて通れない。スポーツの全国大会で名をはせた高校の名前がなくなるケースもある。故平尾誠二さんらラグビー日本代表を多数輩出した京都・伏見工（全日制）は２０１６年度から「京都工学院」になった
▼バスケットボールの名門・能代工は来春、能代西との統合で校名が「能代科学技術」となる。１９７５年に高校選抜（現ウインターカップ）、高校総体（インターハイ）、国体を制して三冠を達成。田臥勇太選手（現Ｂリーグ宇都宮）が在籍した９６～９８年は３年連続三冠を成し遂げた
▼全国制覇は５８回。日本代表としてプレーした選手だけでなく、日本代表チームや旧ｂｊリーグ、Ｂリーグでヘッドコーチを務めたＯＢも多い。日本バスケ界の歴史は能代工バスケ部の足跡と重なるものがある
▼２００７年以来、全国優勝から遠ざかるが、今もその名は全国にとどろく。留学生を起用してチーム強化を図る私立校に対し真っ向勝負を挑む姿はすがすがしく映る
▼漫画「スラムダンク」に登場する「山王工業高校」は能代工がモデルとされている。校名変更を巡っては存続を求める署名活動も起きた。だが名門バスケ部が消えてなくなるわけではない。活躍で新たな校名は全国に知れ渡るはずだ。あの「能代工」の流れをくむ学校かと
▼２３日にウインターカップが開幕。能代工として最後の全国大会となる。これまでの栄光が色あせることはない。誇りを胸に堂々と戦ってほしい。
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December 10, 2020 at 07:21AM
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北斗星（１２月１０日付） - 秋田魁新報
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