秋田市の寺院を1月16日未明に巡る伝統行事「札打ち」に参加した。西国三十三カ所観音霊場に見立てた33カ所の寺院を訪れ、亡くなった身内の戒名を書いたお札を打ち付ける厳寒期の風物詩だが、今年は珍しく雪がなく、境内を歩きやすかった
▼泉熊野神社観音堂を午前0時に出発して手形、楢山、寺町などを経て八橋の寺で打ち止めとするのが順路。今は車を使って巡るのが主流だが、かつては6時間ほどかけて歩き通したという
▼江戸後期の天保4(1833)年の大飢饉(ききん)で犠牲になった人を弔うために始まったとの説のほか、江戸中期から行われているとの説もある。前年亡くなった身内を弔い、3年間続けることになっている
▼寺院の門前に出店が軒を連ねた時代もある。大正期の本紙には「未明から善男善女、雪崩のごとく各寺院を流れ、上を下への大にぎわい」とある。昭和50年代にも5千人ほどの巡拝者が押し寄せたと記載されている
▼一部の札所では檀家(だんか)の女性がかねをたたき、穏やかな声でご詠歌を唱和して迎えてくれた。檀家が特設の照明で暗い足元を照らしたり、たき火や温かいお茶で迎えたりする札所もあり、細かい気遣いがありがたかった
▼先祖供養や観音信仰だけでなく、小正月行事も絡み合った興味深い風習である。夜明け近くまで訪問を待ってくれる寺院の協力があって、現代まで続けられている。往時のようなにぎわいには程遠いが、地域の大切な行事だ。絶やしたくはないと思う。
"日付" - Google ニュース
January 21, 2020 at 06:24AM
https://ift.tt/3auj8ja
北斗星(1月21日付) - 秋田魁新報
"日付" - Google ニュース
https://ift.tt/377vQTs
Shoes Man Tutorial
Pos News Update
Meme Update
Korean Entertainment News
Japan News Update
Bagikan Berita Ini
0 Response to "北斗星(1月21日付) - 秋田魁新報"
Post a Comment