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【2月22日付社説】健診情報データ化/健康づくりへ有効活用図れ - 福島民友

 子どもたちの健康な体づくりを支える基盤として、効果的な運用を図っていくことが求められる。

 情報通信技術(ICT)を活用したまちづくりを進める会津若松市が新年度から、小、中学生の身長、体重、視力、虫歯の本数などの健診情報を電子データ化する取り組みを始める。保護者の同意を得た上で、全国で約150自治体との間で実績がある健康・医療・教育情報評価推進機構が、個人情報を外して電子データ化する。

 電子データ化の目的は地域ごとの健康課題を洗い出し、施策に反映させることにある。小学1年から9年間の健診記録がそろう中学3年時に電子データ化を行う。市には、電子データ化の目的や利活用法、個人情報の保護の徹底などについて保護者らの十分な理解を促し、取り組みを着実に進めていくことが重要だ。

 小、中学生の健診情報は通常、各学校で一定期間保存した後は破棄される。市は毎年、電子データを蓄積していくことで、生活習慣の傾向を浮き彫りにすることができるとみている。

 文部科学省の学校保健統計調査で、本県の子どもは標準体重より20%以上重い「肥満傾向児」の割合が、5~17歳の全ての年齢で全国平均を上回った。また、虫歯と、視力が1・0未満の割合も全国平均より高い傾向にある。

 積み上げた電子データは、肥満解消に向けた食育施策に反映させたり、虫歯が増える時期を把握し、予防のためにフッ化物で口をすすぐ取り組みの効果を検証したりするなど、さまざまな活用が考えられる。医師ら専門家を交え分析を進めていくことが大切だ。

 市は電子データ化した成長記録を生徒にも提供する。子どもたちが自分の健康に関心を持ち、バランスの取れた食事や運動を心掛けるなど、生活習慣の改善へ意識を高めるきっかけとなってほしい。

 将来的に市は乳幼児期の健診データなどと統合して、生活習慣病の予防にも生かしていく考えだ。健康関連のデータベースでは、県が全59市町村と全国健康保険協会(協会けんぽ)から提供を受けた医療・介護データを基に構築する「県版健康データベース」がある。他の電子データと連携し、きめ細かな健康施策の展開につなげていく検討も必要だろう。

 市町村による児童、生徒の健診情報の電子データ化については、国が推進する方針を打ち出している。より多くの自治体に波及することで、データの利活用にも厚みが出てくるはずだ。働き掛けを強めてもらいたい。

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February 22, 2020 at 06:57AM
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