湾岸協力会議(GCC)加盟国での新型コロナウイルスの感染数が引き続き増えている。現在、サウジアラビア(511人、22日付)、カタール(494人、23日付)、バーレーン(334人、うち死者2名、22日付)、クウェート(188人、22日付)、アラブ首長国連邦(UAE)(153人、うち死者2名、21日付)、オマーン(55名、22日付)の各国合計で感染者数が1,700人を超え、15日時点(2020年3月17日付記事参照)の数字からほぼ倍増の罹患者となった。
こうした事態を受け、国によっては現在までに外国人へのビザ発給を停止あるいは制限し、また自国民を海外在住先から退避させる目的や経由便での利用を除いて、ほとんどのフライトを停止するなど、人の往来を制限している。国内での活動の制限も強まっており、各国でショッピングモールでの営業がスーパーや薬局などに限定されたほか、国内交通機関の停止や外出・移動の制限措置が開始された。飲食店の営業もデリバリーやテイクアウトに限定されている。UAEでは23日に、48時間以内にモール、レストランの営業制限が開始されることが発表された。
クウェートでは22日より次回通知があるまで、17時から翌4時までの夕方・夜間の外出が禁止となった。あわせて26日までの予定で実施されていた公的部門における休日が向こう2週間延長(4月9日まで)となることが発表されたほか、教育機関の休校措置を8月4日まで継続し、次学年度の開始を12月1日からとする措置が発表されている。
18日よりすべてのオンアライバルビザの発給が停止されたバーレーンでは、22日より2週間、政府機関の職員の最大半数が在宅勤務となると発表された(外務省HP参照)。
17日よりすべての外国人の入国が禁止されたオマーンでは、19日、交通省が国内のすべての公共交通機関を停止すると発表したほか、21日、観光省が国内に滞在する観光客を国外に退避させるようホテルや旅行会社に通達した。
16日より外国籍者の入国が禁止されているカタールでは、感染が拡大している工業地区での人の往来が制限されている。経由便での発着を継続していたカタール航空で大幅減便が発表されており、日本との往来便については、3月22日時点で成田便は通常通り運航しているが、羽田便は21日より5月31日まで運休となっている(外務省HP参照)。
(田辺直紀)
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March 26, 2020 at 12:19AM
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GCC各国で商業施設が営業制限、人の移動制限も強化(アラブ首長国連邦、サウジアラビア、オマーン、カタール、クウェート、バーレーン) | ビジネス短信 - ジェトロ(日本貿易振興機構)
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