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【5月8日付社説】新型コロナ・災害時の避難所/事前の準備と工夫が大切だ - 福島民友

 新型コロナウイルスを封じ込める取り組みは長期化が予想される。災害時の対応にも感染症対策が不可欠だ。

 東日本大震災以降、地震や、昨年の東日本台風など気候変動に伴う豪雨災害が相次いでいる。内閣府の有識者会議は4月、日本海溝・千島海溝沿いを震源とした地震の想定を公表し、本県にも5~10メートル超の津波が押し寄せるとした。

 大規模災害が発生した時に、被災者の保護と、感染予防を両立させるための備えを急がなければならない。

 感染症対策が最も重要となるのは避難所だ。新型コロナの感染を防ぐためには、密閉、密集、密接の「3密」を避けなければならないが、従来の避難所の多くは3密に当てはまる。避難者1人当たりの空間を広くし、密集を避ける必要がある。

 内閣府は先週、災害時の新型コロナ対応の一つとして、ホテル、旅館を避難所として活用することを急いで検討するよう県を通じて各市町村に求めた。各市町村は、必要な避難所の面積などを再検討し、必要に応じてホテルや旅館に協力を求めるなどしてほしい。

 避難生活学会理事の榛沢和彦新潟大特任教授(心臓血管外科)は、ウイルスには時間がたてば床に落ちる性質があるとして、「避難所開設時の雑魚寝状態は避けなければならない。簡易ベッドの活用が不可欠だ」と話す。

 避難所に最も人が集中し、感染拡大が最も懸念される状態となるのは発生直後だ。国には、市町村が避難所となる場所にあらかじめベッドやマスクなどを備蓄できるよう後押しを求めたい。

 避難所内で感染者が出た場合の対応は、その場で考えるのは限界がある。市町村は、感染者や濃厚接触者への対応も事前に決めておくことが大切だ。

 避難所の密集を避けるには、避難所を利用する人を減らすことも考えたい。東日本台風の際には、市内全域に避難指示などを出した自治体もあった。しかし、水害の場合には自宅が高台にあるなど、避難しなくても安全が確保できる人や、親族の家に身を寄せるなどすれば避難所に行かなくても済む人が多いのが実情だ。

 避難指示が出た場合、即座に行動を決められる人は少ない。市町村には、どう行動するのが適切かを普段から考えるよう勧めていくべきだ。

 災害時の行動を決めるための材料となるハザードマップの充実、住民に分かりやすい避難指示の工夫も併せて進めることが大切だ。

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May 08, 2020 at 07:25AM
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