土産というと、その字の通り、旅先から持って帰る土地の産物を指す。有名な観光地だと土産品がたくさん並ぶ。何を買っていこうかと、あれこれと悩むのも旅の楽しみの一つだ
▼観光名所ならではの定番の品で安心感を買うか、訪ねた土地と、すぐには結び付かないような意外な組み合わせを選ぶか。品定めには、差し出したときに相手がどんな表情を見せるだろうかと、想像しながら選ぶ妙もある
▼意外な組み合わせと言っていいだろう。地元団体が出資して設立したまちづくり会社「元気アップつちゆ」が福島市の土湯温泉に８月、どぶろくとシードルをつくる醸造蔵とコミュニティーカフェをオープンさせる
▼市が取得した特区を活用し、どぶろくは県酒造好適米「福の香」、シードルは地元の農家が育てたリンゴを使う。早ければ、今秋にも提供できるという。カフェには、地熱発電を利用して養殖したエビの釣り堀を併設する
▼温泉街から地元産品を活用した土産を送り出す。訪れた人たちが意表を突かれた、と感じればしめたもの。新たな名産品として定着してほしいのはもちろん、温泉街の醸造蔵で酒を味わい、エビも釣れた―。そんな土産話が広がっていくのも楽しみだ。
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June 23, 2020 at 06:41AM
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【６月23日付編集日記】土湯温泉に新名所 - 福島民友
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