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【6月3日付社説】海のごみ/生活の見直しから始めよう - 福島民友

 全国の海岸のごみを拾って、海の環境浄化を図る「海ごみゼロウィーク」が始まった。今年は新型コロナウイルス感染症の影響で、みんなで集まって活動することは難しいが、海の環境を守る大切さを考える機会としたい。

 海のごみで特に深刻な影響が懸念されているのは、プラスチックごみだ。ペットボトルなどが細かい粒となって世界中の海に漂っている。汚染は北極や南極周辺でも確認されており、今後さらに拡大していくと懸念されている。

 海のプラスチックごみにはさまざまな有害化学物質が含まれている。ごみをのみ込んだ海鳥や魚などの体内に化学物質が蓄積、生態系に悪影響を与えたり、食品を介して人体に入り、健康に悪影響を及ぼす可能性がある。日本人の便からプラスチックが検出されたとの研究もある。人の健康を守るためにも、海のごみを減らすのは喫緊の課題だ。

 本県沿岸部のごみも看過できない状況だ。環境省の海岸漂着ごみ調査によると、小名浜の海岸部で見つかった漂着ごみのうち、9割がペットボトルのふたや漁具の一部などのプラスチックごみだった。ごみは海流などで移動しており、その一部が小名浜に流れ着いたとみられるという。県は本年度、沿岸部全域のごみの実態調査を行う予定だ。

 同省によると、海のごみの多くは、陸地から河川などを通じて流れ込んでおり、海底からは大量のレジ袋が見つかることもある。沿岸市町村だけではなく、内陸の市町村も自らの問題として、川にごみが流れ出ないよう、住民や企業に注意を促していくことが求められる。

 プラスチックが広く浸透しているのは、低コストで生産できることが主な理由だ。海の汚染がこれ以上広がらないよう配慮し、ほかの原材料で製造すると、プラスチック製よりも価格が高くなる製品も多い。

 コストの上昇は消費者などが負担することになる。国や企業などは、消費者にごみとなり得る製品を減らす重要性を丁寧に説明してほしい。

 消費者がマイバッグなどを使うことでレジ袋の削減に協力する、再利用できる製品を選ぶ、正しく分別してごみを捨ててリサイクルできるようにすることが海の浄化につながる。リデュース(減らす)、リユース(再利用)、リサイクルの頭文字を取った3Rだ。一人一人が3Rを念頭に置いて生活を見直し、海のごみを減らしていくことが大切だ。

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June 03, 2020 at 06:43AM
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