ある村にぽっかり開いた穴が世間の耳目を引く。直径1メートルと大きくはないが、どこまで続いているのか分からないほど深い。それに目を付けた原発事業者らが、渡りに船と「核のごみ」などを次々捨てていく
▼ショートショートの名手で知られる作家星新一さんの代表作「おーい でてこーい」の一場面。60年以上も前の作品だが、核のごみの最終処分場選定が混迷を深める今の時代を見通していたかのようである
▼最終処分の手法として国が示しているのは、固体化して地下300メートルより深い場所に埋設する「地層処分」。だが受け入れる自治体はなく、めどは立っていないのが現状だ
▼以前、県内の首長が前向きな姿勢を示したことがある。人口最少の上小阿仁村。2007年春の村長選で初当選すると、その年の夏に突如、最終処分に関する調査に応じる考えを打ち出した。案の定、村は蜂の巣をつついたような騒ぎになった
▼地下深くに埋めるといっても環境面などへの不安は大きい。自然豊かな村のイメージは悪くなる。そもそも村が勝手に決めていいことではない。そんな住民の批判の高まりに村長は針のむしろとなり、撤回を余儀なくされた
▼国は今年も各地で説明会を開いているが、反応は冷ややかだ。当時の騒ぎをよく知る村の自営業男性(78)は「一自治体で引き受けられることではない。国が責任を持って取り組まないと」と語る。もちろん、いくらでも捨てられる都合の良い穴なんてどこにもない。
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November 23, 2019 at 07:49AM
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北斗星(11月23日付) - 秋田魁新報
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