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【11月30日付編集日記】中曽根氏が死去 - 福島民友

 少年は、ふるさとの山々に夕日が沈む光景を眺めることが好きだった。次第に星が瞬く空から、何か大きなものからの呼び掛けがあるように感じ、一人耳を澄ました

 ▼成長した後もこの感覚を生涯忘れることはなかった。戦地で死に向きあったり、政治家として重要な決断を迫られたりした時にも、一人になる時間をつくり、心に響く声を静かに聞くことを心掛けた

 ▼29日に鬼籍に入った元首相の中曽根康弘さんが、将来を担う子ども向けに書いた「わたしがリーダーシップについて語るなら」(ポプラ社)で記した逸話だ。「戦後政治の総決算」を掲げ、トップダウンの政権運営で知られた政治家だが、自らを律する謙虚さを持ち合わせていたことが感じられる

 ▼首相在任中は、当時のレーガン米大統領やソ連のゴルバチョフ書記長と親交を結び、外交面で成果を上げた。彼らが来日した際に懇談したのは、一人になるために手入れし、畑を開墾した東京郊外の山荘であったこともうなずける

 ▼自分と向き合う中で、権力に政治家を独善的な道に走らせる側面があることを自覚して「権力の魔性を自戒せよ」との言葉を残した。令和の時代の政治家が、決して忘れてはならない感覚だろう。

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November 30, 2019 at 06:44AM
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