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【12月20日付社説】常磐線の再開通/浜通り復興の弾みとしたい - 福島民友

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の影響で不通となっているJR常磐線の富岡―浪江間(20.8キロ)の運行再開時期について、JR東日本が来年3月14日を軸に調整している。

 同区間が再開すれば、震災から9年ぶりの全線再開通となる。浜通りの復興を加速させる追い風としたい。

 常磐線の富岡―浪江間の大半は帰還困難区域に位置している。区間内にある夜ノ森(富岡町)、大野(大熊町)、双葉(双葉町)の各駅周辺は、再び人が住めるように整備される特定復興再生拠点区域に指定され、除染などが進んでいる。国は運行再開までに三つの駅周辺の避難指示を先行して解除する方針だ。

 避難指示が解除され、避難住民や復興事業に携わる人たちなど、駅の利用者が少しずつでも戻ってくることは、富岡、大熊、双葉の各町の再生に向けた大きな一歩となる。各町とも、避難する人たちの帰還意向を聞いた調査では、町に戻ることを見合わせている住民は多いが、将来の帰還を促す契機となってもらいたい。

 避難自治体で唯一、全町避難が続く双葉町の担当者は「町としても、町民としても大変喜ばしく、復興の加速化に弾みがつく」と、期待感を込めて話している。

 JR東日本が運行再開に向けて進めてきた復旧工事で、夜ノ森、双葉の両駅は、線路をまたぐ自由通路を設けた「橋上駅」に生まれ変わる。

 同区間での試運転も始まり、線路や信号機などの最終点検を行っている。全線再開通まで約3カ月に迫った中、運行の安全には万全を期して準備を進めてほしい。

 運行再開に合わせて、東京―仙台間で特急列車の運転が再開される。また、国内有数のサッカー施設、Jヴィレッジ(楢葉町、広野町)が全面再開した4月に開業したJヴィレッジ駅は常設駅になる。乗降客の利便性が高まることは集客力の向上につながる。沿線の自治体にとっても、その波及効果は大きい。

 常磐線の沿線は、相馬野馬追、海水浴場、温泉など観光資源に恵まれている。首都圏や仙台などから観光客を呼び込み、交流人口を拡大していくため、沿線自治体が連携して知恵を絞っていくことが大切だ。

 人と物の流れを支える交通網の整備は、本県の復興を進展させる原動力になる。常磐線の全線再開通を機に、新たな地域振興を進めていくためのソフト面の充実も必要だろう。

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December 20, 2019 at 06:08AM
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